2009年09月21日

INTERPLAY/Bill Evans Quintet

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私は、ビル・エバンスの良さは、繊細で透明感あふれる美しいタッチ、そしてそこから紡ぎだされる時に優しく、時に激しい、まるで神が乗り移ったかのような美しいピアノのアドリブだと思っています。

そして、そんなエバンスの最高傑作とも言われるのが、以前このブログでも紹介した「Waltz for Debby」や「Explorations」をはじめとしたスコット・ラファロ、ポール・モチアンとのトリオによる演奏です。

このトリオはラファロの死により突如終焉してしまい、エバンスはしばらくリーダー作を発表することができなくなってしまうのですが、本アルバムはそんなエバンスの再出発の年に録音されたものです。

キラキラと美しく輝くトリオの時の演奏とは異なるのですが、本作はなにか人間ビル・エバンスを身近に感じさせてくれる私のお気に入りの1枚です。

リリカルなジム・ホールのギターはエバンスのピアノと実に相性がよく(エバンス&ホールのデュオ作「UNDERCURRENT」)、このアルバムに独特の雰囲気を加えていますし、フレディ・ハバードも緊張感ある若々しいソロを披露しています。

なかでもオススメは5曲目の「Interplay」です。
エバンスにしては珍しい彼の作なるブルースですが、ジム・ホール、フレディ・ハバードの渋い演奏と、そしてなによりトリオの時とは一味違う、胸がギュッと締めつけられるかのようなエバンスのピアノに深い余韻が残る1曲です。

他のスタンダード曲もいずれも粒ぞろいです。


初心者オススメ度 ☆☆☆☆

データ
posted by パンチ at 21:06| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) |  Bill Evans | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月11日

UNDERCURRENT/Bill Evans & Jim Hall

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「My Funny Valentine」と言えば、ビル・エバンス(p)とジム・ホール(g)の両者がガチンコで激突するこの名演が頭に浮かびます。

先にもご紹介したように、ビル・エバンスは、スコット・ラファロ(b)とポール・モチアン(ds)と結成したトリオにより、ピアノ・ベース・ドラムスの三者が対等な立場で演奏をする「インタープレイ」という形式を初めて打ち出したイノベーターでした。

このトリオによる数々の名演については既にご紹介したとおりです。

しかし、この歴史に残る偉大なトリオは、ラファロの突然の事故死によりあっけなく終わってしまいます。残されたアルバムはたったの4枚・・・

失意のエバンスはその後暫くのブランクを経て復活するのですが、今度は「ピアノトリオ」でのインタープレイではなく、「ピアノ」と「ギター」とのインタープレイというアイデアを実現したのが本作「UNDERCURRENT」です。

その相手は名手ジム・ホール。

ジム・ホールはこの年代では数少ない現役ジャズマンで、いまをときめくパット・メセニーにも影響を与えている偉大な白人ギタリストです。相手にとって不足はない、といった感じでしょうか。


ここでのエバンスとホールは、互いの演奏にインスパイアされ、時に寄り添うように絡み合い、時には激しくぶつかりあい、そして全体としてまとまりのある1つの演奏を完結させるというある種の神業を披露してくれます。

エバンスの提示するインタープレイの本質をあらわしているという意味では、その頂点に君臨する大傑作といっても過言ではないでしょう。


アルバム全体としてはバラード演奏が主体となっています。
美しいアルバム・ジャッケットのイメージどおりの優しく美しく優美な演奏に癒されます。
この中でのオススメは「Dream Gypsy」「Romain」といったところでしょうか。
どの曲も甲乙つけがたい出来で、あとは個々の好みの問題でしょう。

この中で、ひときわ異彩を放っているのが冒頭の「My Funny Valentine」です。
本来はせつないバラードなのですが、エバンス&ホールはそんな甘さは一切排除しています。
前回のチェット・ベイカーのアンニュイな演奏とはまったく異なるっているため、最初は同じ曲とは思えないかもしれません。

まず、アップテンポのエバンスのイントロからして「エッ!」という感じです。
その後、両者が互いにインスパイアしあうことで繰り広げられるピアノとギターによる一対一の真剣勝負にしびれます。
ちなみに、別テイクでこれまた異なった展開の演奏が収められていて、両者の奥深さにはただただ脱帽です。


初心者オススメ度 ☆☆☆☆☆

曲目
posted by パンチ at 12:20| 東京 ☀| Comment(24) | TrackBack(1) |  Bill Evans | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月20日

PORTRATE IN JAZZ/Bill Evans

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「Autumn Leaves(枯葉)」といえば、こちらもはずせません。
ビル・エバンス・トリオによる「Autumn Leaves」です。

ビル・エバンス・トリオは、ピアノが主役でベース・ドラムスは脇役といったそれまでのスタンダードだった「型」を壊し、ピアノ・ベース・ドラムスの三者が対等に、あたかも対話するかのように演奏が進んでいくインタープレイという方法を取り入れました。

エバンス、スコット・ラファロ、ポール・モチアンの三者が互いの演奏にインスパイアされて自らのアドリヴを繰り広げていくさまはスリリングであり、これぞジャズの醍醐味!ともいえる名演です。

そして本作は、このトリオの演奏4部作のうち記念すべき第1作目となるものです。

4部作との比較でいうと、先にご紹介した「Waltz for Debby」「Explorations」が優しく耽美的な美しい演奏が多く収められているのに対して、本作はエバンスの内に秘める激しさがもっとも表されている1枚です。

エバンスの攻撃的な演奏に触発され、三者のスリリングなインタープレイも4部作中随一のものと言えましょう。

特にオススメなのが「Autumn Leaves」。
有名なテーマ部に続いて繰り広げられる三者のインタープレイ、続くエバンスの「これでもか」とも言わんばかりにたたみかけるような激しいピアノ演奏は鳥肌ものです。


初心者オススメ度 ☆☆☆☆☆
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2005年06月03日

Explorations/Bill Evans Trio

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ビル・エバンス、スコット・ラファロ、ポール・モチアンの黄金トリオの演奏を収めたアルバムは、この世に4枚しか残されていません。

このアルバムはその中の1枚ですが、その演奏の美しさにおいてはNo.1と言ってもよいのではないでしょうか。

どの曲も美しく、透明感溢れるリリカルな演奏を聴かせてくれるのですが、中でも「Israel」「Haunted Heart」「Elsa」「Nardis」は特にオススメです。
どの曲も、エバンスの美しいピアノタッチが活きる名曲です。
また、「Beautiful Love」ではエバンスのうちに秘めた激しさを垣間見ることができます。

ゆっくり酒でも飲みながら夜更かしするときに聴きたい1枚です。

初心者オススメ度 ☆☆☆☆





 
posted by パンチ at 23:11| 東京 🌁| Comment(1) | TrackBack(1) |  Bill Evans | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月25日

WALTZ FOR DEBBY/Bill Evans Trio

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あまりに定番なので多少気が引けるのですが文句なしの名盤です。

1曲目の「My Foolish Heart」から始まり、最後の「Porgy」までまさに珠玉の名曲揃いです。特に、表題曲の「Waltz for Debby」9曲目の「Milestones」がおすすめです。
リリカルでありながらも激しさを内に秘めたエバンスのピアノ、これにからみつくように存在感を示すラファロのベース、小気味よいポール・モチアンのドラムス。このライブ演奏を今聴くことができるのはまさに幸運としか言いようがありません。

また、演奏がすばらしいのはもちろんですが、ベースのスコット・ラファロがこの10日後に交通事故で亡くなってしまうということも想像力をかきたてられます。
ラファロの死によってこの黄金コンビは解散させられてしますのですが、このトリオ最高かつ最後の演奏がこのアルバムには収められています。

初心者オススメ度 ☆☆☆☆☆
posted by パンチ at 13:35| 東京 ☁| Comment(1) | TrackBack(0) |  Bill Evans | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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